売掛金の回収管理

売掛金の回収管理は、事務手続きとしてマニュアル化して、会社として適時に滞りなく対応できる体制を整えることが重要です。

会社の経営者の中には、売上を上げることには熱心でも、売掛金の回収については疎かになってしまっている方もおられるかと思います。

売上を上げることは、創造力のいることで、日々柔軟に対応するなど経営者としての資質が問われる重要なところと思いますが、売掛金の回収管理についてはその多くは事務的なもので、きちんとマニュアル化することにより適切に対応することができます。したがって、それほどの労力をかけなくても、事務手続きを整備しさえすれば、効果がとても上がります。

基本の事務手続きの流れは以下のようになります。

売上が発生した場合、売掛金管理表に、売上日、売上金額、得意先名、入金期日、売上内容などを記載します。入金期日に、入金されているかどうかを確認します。入金されていない場合は、すぐに得意先に連絡して、入金遅延について確認します。入金遅延理由などについて確認後、入金の期日を再設定します。そして、再設定した入金期日に入金されているかどうか確認します。その日に入金されていない場合は、社長自らが得意先に赴くなどより強いアクションをして、入金督促を強く行います。

このような流れで、淡々と事務手続きが進むようにするといいと思います。入金遅延については、単に得意先のミスである場合もあるため、初めの連絡を取るときは、穏やかな態度で行うといいと思います。

売掛金の入金が遅延しても得意先にすぐに連絡しない場合には、得意先から、回収管理がずさんな会社と思われるだけでなく、資金繰りに困っていなくて支払いを先延ばしにしてもあまり問題は起きない会社と思われてしまう恐れがあります。そうなると、他の回収管理をきちんとしている会社よりも支払いが後回しにされるということもあります。

売掛金の回収管理、特に入金遅延での即座の対応は、地味ですが、長い目で見て会社の経営への影響は小さくないので、しっかりとすることが大切です。