所得税と国民健康保険料の所得控除
所得税の計算と地方自治体の国民健康保険料の計算で、所得控除が大きく異なることがあり、留意する必要があります。
個人事業主等の方で、地方自治体の国民健康保険に加入している方は、基本的に確定申告等で所得税を申告することによって、その計算結果がお住いの地方自治体に送付されて、それを基に住民税や国民健康保険料が計算されます。
地方自治体の国民健康保険料の計算においては、所得割や均等割、平等割といったものがあり、このうち、所得税のように、その人の所得の大きさに応じて応能負担されるものが、所得割です。
所得税は大まかに以下のように計算されます。
収入 – 経費 = 所得
所得 – ①所得控除 = 課税される所得
課税される所得 × 税率 = 支払う税額
この所得税の計算の流れは、国民健康保険料の所得割の計算でも同じようなものとなりますが、異なるところもあります。とりわけ、①の所得控除が所得税と国民健康保険料で大きく異なります。
所得税の所得控除は、基礎控除や扶養控除、社会保険料控除、医療費控除等の各種控除がありますが、地方自治体の国民健康保険料では通常は基礎控除のみとなります。また、所得税と国民健康保険料で適用される基礎控除の額も異なり、地方自治体の国民健康保険料では多くの場合43万円で、所得税の基礎控除よりも少なくなっています。
所得税の計算で適用した所得控除で、地方自治体の国民健康保険料の計算で適用できないものが、合計で100万円以上になることも珍しくないと思います。そのような場合、所得税と国民健康保険料の所得控除が同じと考えて国民健康保険料の負担を予想していた場合、国民健康保険料の決定額が想定よりも多額となり、資金繰りの予定が外れてしまうことがあります。
地方自治体の国民健康保険に加入している方は、国民健康保険料の計算での控除の内容について、お住いの地方自治体の計算方法をホームページなどでご確認の上、正確に知っていただきたいと思います。

