72の法則

72の法則は、資産運用をして利息が付く場合に、その元手が何年で2倍になるか、簡便的に計算する方法です。

72の法則は、資産運用で役に立つ道具となります。例えば、物価のインフレ率が年率7%である場合に、利息がゼロの預金で1千万円をそのまま置いておくと、約10年でその預金の価値がだいたい半分になって、何もしなくても5百万円の損になると、計算することができます。何か対策しなければならないなと気づくことができます。

これまで長い間日本ではデフレで、資産の保有方法で銀行での預金が比較的良い選択と言えました。

ここで、デフレとは、社会全体で物やサービス等の価格が継続的に下がる状況をいいます。インフレは逆に、社会全体で物やサービス等の価格が継続的に上がる状況をいいます。

デフレ下では、時の経過とともに物やサービス等の価格が下がることによって、預金の価値が増えていくため、たとえ利息が付かなくても、預金は悪くない選択といえます。

しかし、インフレが進んでいる昨今ではこれまでのデフレ下での選択を変える必要が出てきます。

つまり、お金の価値が時間とともに減少することを考えなければならないのです。

しかし、どれくらいお金の価値が減るのか、直観的に分かりづらいものです。それについて、直観的にわかりやすくする、正確ではないが簡便な方法が、72の法則です。

72の法則は、利息が付く場合に投資資産が2倍になる時間を計算するものです。計算方法は、パーセント単位の利率で72を割ります。

例えば、銀行にお金を預けて、1年間に3%の利率とします。そして、1年後に利息が入ったら、その利息も銀行に預けて、3%の利息が付くようにしてもらいます。この場合、最初に預けたお金が2倍になるのは、72÷3の約24年となります。このような計算方法です。

これはインフレの影響を計算することにも応用できます。仮に日本でインフレが年率6%で進んでいるとすると、今の現金が、何もしないでそのまま置いておくと、72÷6の約12年で半分の価値になるということになります。

インフレがある世の中では、今持っている現金がどれくらいの時間で半分の価値になるということを、直観的にわかることは、資産の保有方法を考えるうえでとても役に立つと思います。

政府が発表しているインフレ率と72の法則を使って、どのような形で資産を保有するか考えることをお勧めします。